美容皮膚科の看護師として働くなら、美容皮膚科で勤務する医師の給料や年収はどれくらいなのか、その仕組みや特徴などを知っておくといいでしょう。医師の給料や年収の仕組みを知っておくことは、美容皮膚科の看護師になりたい方にとっても勤務先を選ぶ際や仕事に対する適性を考える上での参考になるからです。
そこでこちらでは、美容皮膚科の医師の給料や年収について解説していきます。
美容皮膚科医師の平均的な給料や年収
美容皮膚科の医師の年収は、開業医と勤務医の場合では大きく異なります。
開業医の場合は年収2000万円から2500万円が平均で、勤務医の場合は年収1000万円から1500万円が平均です。金額に幅があるのは、美容皮膚科医としてのキャリアの差やクリニックの規模、施術内容や立地条件など複数の要素が絡みあっていることが理由でしょう。
開業医の場合と勤務医の場合を総合的に見た平均の年収は1700万円です。
美容皮膚科の求人から検証してみると、年収2000万円を上限としている求人は全体の60%におよびます。また、年収2000万円を下限としている求人は30%を越えているのが現状です。年収の下限について言えば、1000万円までと1400万円から1600万円までという求人も、それぞれ30%程度あります。上限と下限の求人を検証してみると、美容皮膚科医として働き年収2000万円以上を手にすることはさほど難しいことでないと言える訳です。
※※関連サイト※※
・お給料は?美容皮膚科看護師と他の病院は違う?
地域による美容皮膚科医師の年収格差
美容外科の医師の年収は地域ごとに違いがあります。関東および中部は平均を下回っており、東北は平均を上回っているのです。
東北地方の美容皮膚科医師の平均年収は2000万円を上回っており、他と比べて高いのが特徴です。求人の数が最も多いのは中部で2位は関東、3位は関西の順です。年収が最も多い東北は求人数がとても少ないです。
美容皮膚科医師の給料に特徴は?
美容皮膚科の医師の給料は、他診療科目の医師の給料と比べて高い傾向にあります。その理由は、医師の診療報酬の体系が他の診療科目と異なっているからです。
他の診療科目の場合、患者さんは病気を治すことが目的で来院します。他の診療科目は保険診療が基本となっており、保険証を持参することで、治療費の2割か3割を負担するというのが一般的です。命に係わる病気を診療するのにクリニックごとに診療費が異なれば、患者さんの獲得をめぐって競争になるのは目に見えているため、保険診療を行うことで価格競争を避けています。
命に係わるような重篤性が無い場合は、保険は効かないというシステムになっているのです。皮膚科にはさまざまな患者さんが来院しますが、例えば同じほくろの治療であっても、それを放っておくと将来ガンになるかもしれない危険性がある場合、そのほくろを取る手術は保険診療となります。しかし、単に美容目的で取りたいという場合は保険の適用は無く、自由診療となります。自由診療の場合は、クリニック側が治療費を自由に定めることが可能です。その結果、美容皮膚科の医師の給料は高い傾向にあります。
美容皮膚科医師の給料を左右するもの
美容皮膚科を訪れる患者さんは、現在の自分よりもきれいになりたいという目的を持っています。そのため、美容皮膚科ではカウンセリングを行うことで、患者さんがどうなりたいのかをじっくり聞いた上で、その希望に添った施術を提案していくのです。
施術を行うには外科的な知識や医学的な知識はもちろん必要ですが、それ以上に必要なのは患者さんとのコミュニケーション能力です。特に美容皮膚科で行う施術は高額な費用がかかることも多いため、何故その費用がかかるのか、つまり患者さんの希望を叶えるためにはその施術が必要であることをわかりやすく説明し、患者さんが納得した上で施術を行うことが必要になります。
もしもその説明が不十分であった場合、患者さんの理解と医師の説明に食い違いがあった場合は、施術が終わってからこんな筈ではなかったということになり、最悪の場合は訴訟にまで発展することもあります。そうした事態を避けるために、美容皮膚科の医師の場合は患者さんに対して接客を行うという気持ちを持っておく必要があるのです。患者さんの望みを聞いた上で、その望みをかなえるような治療を行うことで、患者さんの満足度も高まります。
美容皮膚科では他の診療科目以上に口コミや評判から受ける影響は大きいです。いい治療を行ってくれるという噂が広まれば患者さんが自然と増えて利益もそれに伴って増えていきます。利益が増えればそれに連動して、医師の給料も増えることになるのです。
美容皮膚科は広告や宣伝も可能
美容皮膚科は自由診療であることから、治療費を自由に定めることができます。そのため、同じ目的の手術や施術でも、美容皮膚科ごとに価格が違うというのは良くあることです。
手術内容や施術内容の細かい部分も、それぞれの美容皮膚科ごとに異なっています。テレビや雑誌などに広告を打つことも可能ですし、こうした広告宣伝費に多大が費用をかけるクリニックもあるのです。
その一方、口コミで患者さんが集まってくることに重きを置いており、広告宣伝費はあまりかけないという主義のクリニックもあります。
美容皮膚科の医師に必要なもの
美容皮膚科の医師として利益を上げるためには、患者さんの数を増やすことも重要ですが、患者さん1人あたりの単価を上げることも重要です。
美容皮膚科の施術は比較的短期間に定期的に通う必要があるメニューが多くなっています。クリニックでの施術を行う以外に化粧品やサプリなどを販売するケースもあります。
販売するだけでなく、実際にどのように使用するのか、どんな効能が期待できるのか、自宅でどのようにケアを行っていくのかなどもわかりやすく説明することが必要です。カウンセリングでは患者さんの悩みや希望を聞いた上でどんな施術を行うかを決定したり、質問や悩みに的確なアドバイスを行ったりする必要があるため、医学的な知識だけにとどまらず美容に関する知識も増やしていく努力をしなければなりません。
美容皮膚科医師の給料や年収
美容皮膚科の医師の給料や年収は、他診療科の医師の給料や年収よりも高い傾向にあります。
勤務医か開業医かで異なりますが、平均は1700万円で、2000万円以上という方も多いです。美容皮膚科は自由診療のため治療費や治療内容を自由に決めることができ、患者さんとのコミュニケーション能力や美容に関する知識が医師には必要とされています。